人工知能(以下AI)を活用したビジネスを行うスタートアップ企業である株式会社エルブズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田中秀樹、以下 エルブズ)は、京都府最南端にある京都府相楽郡南山城村地域(以下、南山城村地域)において、高齢者向けの「御用聞きAI」チャットアプリケーションのプロトタイプの実用化を目的とした、事前調査及び実証実験を行うことを発表します。
エルブズは、「社会性を持つAIで幸せを提供する」をビジョンとして掲げ、大学などと連携し「Agents of Socialization(社会性エージェント)」技術※1を開発、高齢者向けコミュニケーションツール「ケアエージェントサービス」の実用化を目指しています。「ケアエージェントサービス」には、AIとの対話を行うチャットアプリケーションも内包されており、利用者のニーズ把握、状況分析が行えるため、様々な用途に応用可能です。
(※1 「Agents of Socialization(社会性エージェント)」技術:AIが社会に存在する具体的なアクターの代理人(エージェント)として、利用者と対話を行う基盤技術。IoTや機械学習、自然言語処理といったさまざまな要素技術を包含している)
調査・実証実験に際し、エルブズは、南山城村及び南山城村が100%出資する株式会社南山城(本社:京都府相楽郡南山城村、代表取締役社長:森本健次、以下 (株)南山城)と、南山城村の活性化を目的とした「南山城村地域活性化に関する基本協定書」を締結しました。この協定に基づき、エルブズが提供するケアエージェントサービスを、商店街 ICT 受発注宅配システムの受注受付として活用し、「御用聞きAI」としての実用化を目指します。6月末にエルブズによる事前調査を南山城村地域で行い、プロトタイプのブラッシュアップを行います。その後に8月末、10月末の合計2回、実証実験を約40名程度の村民を対象に行います。
背景
南山城村、株式会社南山城、エルブズは、2015年末よりAI活用について議論を開始、2016年2月には、南山城村地域での住民インタビュー調査を実施し、「御用聞きAI」の潜在需要があることを確認しました。当該調査結果をふまえ、今回の実証実験のためのユーザーインターフェイスを検討し、「御用聞きAI」チャットアプリケーションのプロトタイプを作成し、実証実験の準備を進めてきました。
実証実験に際しては、6月28〜30日にエルブズが事前調査を実施、その調査結果をふまえ計画を策定、株式会社南山城が中心となり対象となる利用者を選定し、利用説明会開催などを経て、8月末と、10月末の計2回実施する予定です。
<エルブズ ケアエージェントサービス 利用者及び管理者画面>
概要と期待する効果
高齢化社会においては、地域包括のケアモデルが重要であると言われています。地域包括ケアモデルは、高齢者を含めた地域の自助、互助、共助で、コミュニティを形成するモデルとして期待されています。一方で、このモデルの実現のためには、専門家不足、リソース不足、予算不足などが指摘されており、その課題解決が急務でした。
エルブズでは、本実証実験を通じて、以下の知見を取得し、地域包括ケアモデルが持つ課題を解決することを目指します。
- チャットアプリケーションによる買物サービスのニーズ調査
- 人工知能を用いたバーチャルエージェントによる注文の実現性
- 宅配・代引きまでを含めた運用の実現性
今後の予定
エルブズでは、南山城村地域での実験を皮切りに、北海道地区、関東地区、九州地区などでも、大学、自治体と連携し、実証実験を行う予定です。また、各地域でそれぞれ抱える課題に合わせて実証実験のテーマを策定し、テーマに沿ったケアエージェントサービスの応用例を検討・提供することで、AIの幅広い応用事例の実現を目指します。
『株式会社エルブズ』の概要
- 社名: 株式会社エルブズ(Elvez,Inc.)
- 代表者: 田中 秀樹(代表取締役社長)
- 設立年月: 2016年2月26日
- 本店所在地: 東京都渋谷区
- 主な事業内容: 社会性エージェントサービスの提供、広告、教育、法人向けシステムコンサルティングサービス等
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
【本件に関するお問合わせ先】
◆報道関係からのお問い合わせ先
株式会社エルブズ 担当 田中
TEL:070-5369-8311 E-mail:info@elvez.jp